「後ろ向きなネコ」、連載開始しました

お盆のシーズン、季節が動く。昼間は強烈な暑さが続くが、朝夕は少ししのぎやすくなってきた。陽が昇る時刻も変化してきている。早朝というのは季節を感じ取るに実に敏感である。慎重になりすぎても時間が経過するばかり、もまれてたたかれて成長しよう、という事で「後ろ向きなネコ」シリーズ発車します。

 

後ろ向きなネコの旅の始まり

小さな子猫、名前はミルクは、いつも後ろ向きに考えている性格だった。周囲の冒険を見ながらも、ミルクは自分が冒険に出ることを想像するのが苦手だった。しかし、ある日ひょんなことから外の世界を知ることになる。彼の心には不安が渦巻いており、自分の小さな体に不安を感じていた。それでも、何か変わらなくてはならないと感じ、ピンと張ったしっぽで一歩踏み出す決意をした。

出発の瞬間

朝日が昇り、鮮やかな光が窓から差し込むと、ミルクはついに出発の決心をした。周りの猫たちは元気よく遊び回り、ミルクだけが一歩を踏み出すのをためらっていた。「どうして私が出かけなければならないのだろう?外には怖いものがたくさんあるんだ」と思う気持ちが心を締めつける。しかし、心のどこかには冒険の興奮も感じていた。

ドアを開け、外の世界に足を踏み入れた瞬間、強烈な匂いと音に驚いた。新しい風に当たり、緊張した心が少しずつ和らいでいくのを感じた。周りを見渡すと、猫や犬、そして人間の姿が見えて、とても賑やかだった。特に大きな野良犬が近づいてくるのを見つけた時、ミルクの心臓はドキドキし始めた。しっぽを低く下げ、耳をぴんと立てて、その動きがあまりにも大きすぎて、全く動けなくなってしまった。

遭遇する仲間たち

しばらくして、ミルクは周囲の状況に慣れ始めた。立ち尽くすその場から少しずつ動き出し、近くのベンチに座っている小さな猫を見つけた。その猫は見た目は地味だが、何か落ち着いた雰囲気を漂わせていた。ミルクはその猫に近づいてみた。「あなたも冒険者なの?」と尋ねると、その猫は「冒険者とは言わないけど、私もこんなところにいる理由があるの」と答えた。

しばらくの会話の中で、その猫の名前はポンポンであることを知る。彼はミルクの後ろ向きな心に共感し、「一緒にいろんなことを学べるよ。大きな敵が現れることもあるけれど、それを共有できる仲間がいる」と励ましてくれた。ポンポンの存在によって、ミルクの心は少しずつ固まっていく。外の世界には友達ができる可能性もある。そう思うと、心の奥で隠れていた冒険心が少しだけ目を覚ます気がした。

ミルクはポンポンと共に旅を続けることにした。すると、そこに他の小さな猫たちも集まってきた。皆それぞれ事情があって、家族から離れたり、放浪していたりするのだという。ミルクは次第に仲間たちとの絆を感じ始め、少しずつその足取りが軽くなった。しかし、彼の心の中には依然として「何が待っているのか?」という不安が根強く残っていた。

こうして、後ろ向きなネコの旅は始まった。果たして彼はこの旅の中で何を学ぶのか、それを知るためにはまず動き出すしかなかった。何かが変わることを信じながら、仲間たちとの新しい冒険を心に抱え、ミルクは次の一歩を踏み出したのであった。どんな冒険が待っているのか、果たして彼は怖い敵に出会うのか、それとも素敵な仲間たちと幸せな時間を過ごすのか、未知なる世界への期待も高まった。

予想外の出来事

子猫がふと目を覚ますと、周りはいつの間にか真っ暗になっていた。彼は冒険の過程で感じた数々の冒険心や仲間たちとの絆を思い返していたが、大きな敵と対峙した時の恐怖が忘れられなかった。果たして彼はこの旅の意味を見つけられるのか、大きな不安を抱えたまま山の斜面に沿った暗い道を進むことにした。

その時、ふとした瞬間に足元が滑り、彼は山の下に転がり落ちてしまった。必死に助けを求める声を上げたが、暗闇の中で音は吸い込まれ、誰にも届かないように感じた。しかし、暗闇の中で見えたのは、小さくかわいい目を持つ白いラビットだった。彼は思わず驚き、どうしてここにいるのかを聞こうとしたが、ラビットはゆっくりと近づいて教えてくれた。【続きます、お楽しみに】

 

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