桐(きり)の箱と熊本城 木の話
桐(きり)の箱と熊本城 木の話
桐(きり)という木は、火をよせつけず、虫にも強いとされて婦人の大切な衣類を守る役目を果たしてきた、桐たんすなどの材料とされてきました。これも先人の知恵、たんすをつくってきたんですね。よく目にする桐の箱に入った贈答品など、いかにも高級品で心が離れてしまいがち。でもその木の役目を知ってしまえば、心遣いのお品という身近なものにも感じてきたりします。
お城に行って、出る言葉。「ワー大きい」、「きれい」。「おもしろそう」、「こわい」。
とかではないですかね、ここまで単純ではないかもしれませんが・・・
とりわけ、普通階段など興味関心はありませんよね?
急こう配かー・・・・・、位でしか興味は示さないと思いますが、熊本城など天守閣の階段
「桐」が使われているとか。理由は、燃えにくいということ。本当によく考えられているんですね。ただこれだけの話なのですが、違った視点でお城をみるのも結構無駄に楽しいかなと思いまして。このくだらない感じの路線が好きなものでして。
人間国宝である、川北良造さんは、素材としての木の特質を活かし、なおかつ用途に適したデザインを施すことで、はじめて「世のため、ひとのため、もののため」になるのではないかと著書の中で語っています。
木に携わるものとして少しでもあやかり、マインドセットしたいと思います。
次なる言葉は、とても意義ある奥深い境地でもあります。少し拾ってみます。
美容院に行ったり、化粧をしたり綺麗な服を着ると女性が綺麗になるのと同じで、デザインが施されたものは、使いやすく美しくなります。使いやすく美しいものは、生活の中で多くの目にとまり、手に取ってもらえるから、まるで血が通っているかのように生き生きしています。無機的な「もの」に命を与えるのがデザインです。そして、優れたデザインが施されたものは、人の心を豊かにし、生活を潤してくれます。
以上、
「木と生きる、木を活かす」-木地師千年の知恵と技-・・・とのサブタイトルがついている川北良造(人間国宝)師著書から抜粋。
あるアートを見るときも、こんな境地でみるとまた違った見え方ができるようになるかも知れません。人生で出会うモノは限られたもの、その瞬間が新たな発見であればきっと心豊かになるでしょう。ハンドメイド作品にもそんな生き生きとしたものを伝えられるようになればと思います。
次なる以下の失敗作品。
花梨(かりん)の木に色を浸透させる途中の姿です。杢目(もくめ)がきれいにみえていますが、作品としては完全に失敗作となりました。時間と材料費が消えてしまいました(😢)残念ですが、学びを得ました。修行の道は続きます。いよいよGW本番ですね。
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